25 9月 2020

コロナ禍におけるニューヨークの飲食店

新型コロナウイルスが猛威を振るい、一時はホットスポットと呼ばれたニューヨーク。新型コロナウイルスがニューヨークの人々の生活にもたらした影響は計り知れない。中でも飲食店への影響は大きく、文字通り大打撃を受けたと言えるだろう。今回はそんなニューヨークの飲食店事情を紹介したい。 3月7日にニューヨーク州(以下「州」という。)、続いて12日にニューヨーク市が非常事態を宣言、それから約1週間後の州知事... Read More
25 9月 2020

ニューヨーク市のスポーツ活動の再開について

ニューヨーク市では、3月16日に学校やスポーツジムが閉鎖、4月1日にオープンスペースを除く全てのプレイグラウンドが閉鎖された。3月20日に州知事が、3月22日以降、可能な限り自宅にとどまることや、他者との距離を6フィート保つこと、人数の規模によらず人々が集まることを避ける旨の執行命令を発出したことにより、団体競技や、相手を必要とするスポーツ活動を実施することができなくなった。健康維持のため、一人で... Read More
23 9月 2020

ニューヨークでの路上駐車事情について

自動車の利用者にとって交通量の多い大都市では、駐車場所の確保が大きな課題です。ニューヨークの場合、市内に生活拠点があれば公共交通機関が発達しているため、地下鉄やバスの移動で事足りますが、ニューヨーク郊外から市内中心部へ車で訪れる場合は、まず駐車場を見つけなければなりません。ニューヨークにも日本と同様、有料の大型パーキングが存在しますが、道路の路肩に駐車することも一般的となっています。住宅街において... Read More
22 9月 2020

ニューヨーク市における学校の再開について(9月21日時点)

今秋コロナ禍で新学期を迎えるアメリカの学校にとって、どのような対策を実施し、いつ再開するかは大きな決断である。ニューヨーク市内の公立学校には110万人もの生徒が在籍 しており、保護者の数も考慮すると学校再開の影響は計り知れない。そこで、市は7月に保護者を対象として学校再開に関する調査を実施。対面授業を含む学校再開を全体の74%の保護者が望んでいるという結果を受けて、ニューヨーク市長は対面授業と遠隔... Read More
21 9月 2020

~人種差別運動と警察暴力~

「白人警察官が任務中に黒人を殺傷する事件」が後を絶たない。黒人男性のジェイコブ・ブレイク(Jacob Blake)氏が、白人警察官に背後から銃弾7発を打ち込まれるという痛ましい事件が米国北部ウィスコンシン州で発生した。事件の映像は瞬く間に世界中に広がり、全米各地で人種差別行動に反発する抗議行動が行われている。 5月に起きたミネアポリスの「ジョージ・フロイド氏事件」は未だ記憶に新しいところだが... Read More
11 9月 2020

ニューヨーク市内の美術館がいよいよ再開!

2020年3月以来、新型コロナウィルスの感染拡大防止の観点からニューヨーク市内の美術館は閉鎖が続いてきた。8月14日、ついにニューヨーク州知事は美術館の再開を許可した。これにより8月24日以降の再開が可能となり、約半年ぶりに市内の美術館は再稼働を始めている。 美術館の再開は決して予定通りなものではなかった。新型コロナウィルス感染状況がピークを超え収束に向かい始めたことに伴い、州知事は5月に経... Read More
07 7月 2020

ニュ-ヨーク市の経済格差とコロナウィルス対策:下

恵まれない市民向けの大規模対策 上で紹介した感染の地域格差が明らかになって以来、ニューヨーク州と市はこれに対して様々な対策を講じてきました。基本的な対策としては、社会的距離の確保やマスク着用・手洗い等の衛生対策の必要性の啓発とともに、恵まれない市民のためにもっと大規模な対策にも取り組みました。 クオモ・ニューヨーク州知事は、少なくとも4月8日から白人と非白人の死亡率の差に言及しました。... Read More
03 7月 2020

ニュ-ヨーク市の経済格差とコロナウィルス対策: 上

ニューヨーク市のコロナウィルス感染状況とその格差の把握と基本対策 今年の4月上旬に、ニューヨーク州のコロナウィルスによる感染者数や死亡者数が世界一となり、その大半を占めたニューヨーク市が最悪のホットスポットとなりました。しかし、同市内の各区域で均一に感染が発生したわけではありません。状況の把握には時間がかかりましたが、次第に浮かび上がってきた課題を踏まえて対応するとともに、留意すべき地域の意... Read More
09 6月

米国の経済社会活動再開:ニューヨーク州の取組みを中心に

1月20日に米国初のコロナウイルス感染者が発生してから、およそ5か月が経ちました。 実際、米国で感染が拡大し始めたのは2月下旬からであり、3月上旬に各州及び連邦政府が次々と緊急事態宣言を発出し、3月中旬以降は営業規制、隔離対策、外出禁止また自粛令などの具体的な対応策が発出されました。4月下旬以降、感染者数の減少などに伴って、各州において経済活動の再開が順次始められています。

○危機管理対応の仕組みと役割分担

日本では、新型コロナウイルスの対応は、新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)に基づき行われています。緊急事態の宣言や解除は国が行うこととされており、4月7日に7都府県、16日にその他の40道府県も含めた全国に対し緊急事態宣言が発出された後、各地域の感染収束状況に応じて、5月14日、21日、25日の3段階に分けて解除されています。具体的な対応は各都道府県の状況に応じて知事が判断し実施しますが、特措法の枠組みに基づき、特措法で与えられた権限の範囲で実施するという意味で、一元的な仕組みとなっています。

一方、米国の場合、危機管理や公衆衛生は各州の法令に基づいて実施されるのが原則です。連邦政府は連邦法(Stafford Act等)に基づいて必要な支援等の対応を行います。 一般的な災害対応の流れは、まず市町村が対応し、必要に応じて州に支援を依頼します(今回の新型コロナウイルスのような甚大なパンデミックの場合は、市町村では対応できないので当初より州知事が直接指揮を取っています。)。州においても十分に対応できない大規模な災害の場合、連邦政府がFEMA(連邦緊急事態管理庁)を通して援助を提供します。 このように、各州の制度に基づく対応と、連邦政府の支援が組み合わさった災害対応の仕組となっていることから、「米国の対応」を一元的に説明することは不可能です。「米国各州の対応」というのが正確であり、対応の内容はもとより、意思決定の系統が異なります。 各州の感染者数は、最も多いニューヨーク州で約38万人、最も少ないアラスカ州で500人弱と大きく差があります。また、各州の人口密度も相当異なります。そのため、各州の対応は、外出禁止令や営業規制を発出した州もあれば、自粛程度にとどまった州もあり、内容的に大きく異なっています。

なお、連邦政府は、州や自治体において不足する物資や人、また財政的な支援を行うほか、高度に専門的な知見に基づく情報提供を行っています。経済活動再開に向けたガイドラインとして、ホワイトハウスは”Opening Up America Again”を4月16日に公表したほか、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)のガイドラインも5月14日に発表されました。

○ニューヨーク州による経済活動再開の取組みについて

3月中旬以降、感染拡大防止のため各州で様々な規制が設けられてきましたが、4月下旬以降、新規感染者数、入院者数等の減少を踏まえ、経済活動再開に向けた動きが始まっています。

全米で最も感染者数の多いニューヨーク州では、4月上旬が感染拡大のピークで、その後徐々に新規感染者数等が減ってきたことから、クオモ州知事は5月11日に経済再開計画を公表しました。この計画は、州の10の地域をベースに、州が設定した7つの基準を各地域が満たしているかによって再開の可否を判断する仕組みとなっています。再開の進め方の詳細は各地域のカウンティや市町村が参加する”control room”が企画や実施を担当します。

具体的には:

  1. 感染の状況
    • ①新規入院者(3日間平均)が14日間連続で減少、又は1日当たり15人を下回ること
    • ②死者(3日間平均)が14日間連続で減少、又は1日当たり5人を下回ること
    • ③人口10万人に対し新規入院者(3日間平均)が1日当たり2人を下回ること
  2. 医療提供体制
    • ④病床に30%以上の空きがあること
    • ⑤ICU病床に30%以上の空きがあること
  3. 検査及び追跡の能力
    • ⑥1か月間に人口の3%の検査を実施する能力を有すること。
    • ⑦人口10万人に対し最低30人の追跡実施要員を有するとともに、感染の件数に応じて必要な人員を確保すること

各地域は、この7つの基準をすべて満たした上で、業種により以下の4つのフェーズに分けて順次再開することとされました(各フェーズの間は最低2週間空ける)。

  • フェーズ1:建設業、製造業、卸売業、小売業の一部
  • フェーズ2:オフィスワーク、金融・保険等の専門サービス、不動産、小売業
  • フェーズ3:レストラン、飲食サービス、ホテル
  • フェーズ4:芸術、エンターテインメント、教育
  • 事業を再開する際には、職場内でのソーシャルディスタンシングや従業員へのマスク・サニタイザーの提供など、予防措置をとることが求められます。また、不特定多数の集まる場での感染拡大を防止するため、店舗に入るとき、公共交通機関を利用するとき等にマスク等の鼻と口を覆うものを身につけることが義務化されました。

    もう少し詳しく説明すると、ニューヨーク州は二つに分かれているとよく言われています。「ニューヨーク」と言うと、おそらく、殆どの人がニューヨーク市を想像するでしょう。市とその周辺のカウンティが「ダウンステート」と呼ばれています。しかし、ニューヨーク州の人口の約三分の一はそれ以外の何十倍広い「アップステート」のほうに住んでいます。人口が密集している大都会とその郊外であるダウンステートと市町村が散らばっている農業や観光に主に頼る広々しているアップステートは、アメリカ全体と同じように、場所によって状況がかなり違います。その二つの地域をさらに詳しく区分けると、10の地域・リージョンがあります。5月15日以降アップステートの地域が順次フェーズ1に入り、ダウンステートのニューヨーク市以外の地域が続き、6月8日よりニューヨーク市もフェーズ1に入りました。アップステートは既にフェーズ2に入っています。

    他の州も、感染者数の動向などを見ながら外出制限や営業規制等を緩和する方針を実施しています。各州の具体的なやり方やスケジュール感は異なりますが、経済的な影響を軽減しつつ、感染者数の再拡大につながらないようやり方を工夫しています。また、方針決定の地域的単位も異なります。ニューヨーク州のように地域ごとに決定するところもあれば、決定が州全体に同時に施行されるところもあり、また、カウンティの単位によるところもあります。

    全米の州の再開状況をトラッキングするのに、New York Timesのサイトが便利です:https://www.nytimes.com/interactive/2020/us/states-reopen-map-coronavirus.html。これを見ると、社会の閉鎖と再開の政策と新規感染者のレートが比べられます。

    ○州の連携による取組み

    複数の州の合同体による取組みもあります。クオモ知事が4月13日に、ニューヨーク州が北東の6つの州と共に再開の方針や手段を調整しながら前に進むと発表しました。各州の判断が周りの州に影響を与えないように相談しあうと説明しました。また、5月3日に、この「連盟」はコロナウイルス対策のための調達も合同で行うと発表しました。このような「地域連盟」は、西部のカリフォルニア州・オレゴン州・ワシントン州・コロラド州・ネバダ州の五州と中西部のミネソタ州・ウィスコンシン州・ミシガン州・イリノイ州・インディアナ州・オハイオ州・ケンタッキー州の七州の連盟もあります。各州連盟の協力体制が多少違う形をとりますが、大体、北東の連盟同様、州ごとの政策・実施の調整やコロナウイルスに対処するための調達、連邦政府などに対する請求や合同声明の発表などに協力する仕組みとなるようです。しかし、現時点で、実際にどの程度の効果と州間の調整があったかは不明瞭です。

    全米知事会も州知事を代弁してトランプ政権にサポートを呼び掛けています。4月17日の合同声明で州政府に対する助成金を要望しました。

    ○おわりに

    大半の州で新規感染者数は減少傾向にありますが、これから、営業や外出の再開が進んだ際にそれが続くか注視する必要があります。今すぐにウイルスを根絶することは困難であり、ワクチンができるまでは、十分に予防措置をとりながらできることをする新しい行動様式が求められていくのだと思います。

    Matthew Gillam
    上級調査員
    2020年6月9日

    08 4月 2020

    コロナウィルス:米連邦政府のニューヨーク州等に対する対応 4月7日現在

    米国の危機管理制度は原則として市町村レベルから徐々に拡大する体制となっています。つまり、市町村が単独で十分に緊急事態に対応できればそれですみますが、不足の場合は隣接している市町村との相互応援協定を実施し、それでもまだ不十分であれば州に支援を依頼します。州も十分に対応できない場合、隣接している州との相互応援協定を実施し、それでもなお足りないと最終的に連邦政府に支援を依頼します。 コロナウィルス... Read More