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Grade.DC.gov < ワシントンDCの通信簿>

2012年7月24日

2012年7月24日、ワシントンDC政府(コロンビア特別区政府)は住民による行政機関の評価結果を発表した。同日付のワシントン・ポストは「住民は特別区のサービスに平均点の評価」と報じた。

Grade.DC.govは、住民からウエブサイトを通じて寄せられる行政機関に対する評価、苦情、提言を反映することで、行政サービスの向上を目指すものである。住民のフィードバックは、ツイッター、フェイスブックといったソーシャルメディアを通じて収集され、解析される。交通局(DDOT)、消費規制局(DCRA)、公共サービス局(DPW)、自動車局(DMV)、公園リクレーション局(DPR)の5機関で試行が開始されたもの。 評価は行政サービスの透明性の向上と、戦略的な改善に寄与することが期待されている。DC政府関係者によれば、こうした顧客からの評価を分析し公表することは、民間では行われているが、州政府、地方政府での実施は初めての試みだという。市長は「我々はコンスタントに改善を続け、A評価を獲得するまでは決して満足しない」と語っている。Grade.DC.govは秋には更に10機関が加わる予定である。

評価結果

交通局(DDOT)

6月評価

C-

7月評価

C+

投稿数

311

肯定的評価項目

  • 職員
  • 職員の親しみやすさ
  • 情報提供
否定的評価項目

  • 職員
  • サービス時間
  • 情報提供
フィードバックへの対応方針

  • カスタマーサービス研修の強化を行い、全ての問い合わせにタイムリーかつプロとしての対応することを徹底するとともに、サービス要望には可能な限り迅速に取り組む。
  • 組織を挙げてスタッフトレーニングに取り組み、問題解決・サービス提供・コミュニケーションの改善を図る。
  • お客様に対し、DDOTがフィードバックを重要視していることを周知徹底する。Grade.DC.govの利用促進を働きかけると同時に、一人ひとりのお客様と問題解決に協力して取り組んでいく。

消費規制局(DCRA)

6月評価

C-

7月評価

C+

投稿数

117

肯定的評価項目

  • 職員
  • 職員の専門性
  • 待ち時間
否定的評価項目

  • 職員
  • 職員の専門性
  • サービス時間
フィードバックへの対応方針

  • 建設プロジェクト用チェックシートなど、ウエブサイトの情報量強化により直接窓口に来る手間を省くための努力を行う。オンライン申請についても新規・拡大を行なっていく。
  • オンラインサービス(許可申請、事業認可申請)促進のため追加投資を行う。平均待ち時間を調査・公表し混雑時間帯、曜日の周知を行う。
  • 標準処理手順を積極的に更新し、一人ひとりのお客様に適切に対応できるようにする。そのために職員研修を実施する。

公共サービス局(DPW)

6月評価

C+

7月評価

B

投稿数

311

肯定的評価項目

  • 職員
  • 職員の専門性
  • 職員の親しみやすさ
否定的評価項目

  • 職員
  • 職員の専門性
  • 駐車違反取締
フィードバックへの対応方針

  • DPW職員の業績評価制度を確立し、模範的業務を表彰し新規職員のロールモデルを構築する。
  • DCにおける駐車規制をより正しく伝えるための努力をする。
  • お客様サービス研修を強化するとともに、職員の専門性強化のための再研修を実施する。

自動車局(DMV)

6月評価

C-

7月評価

C-

投稿数

339

肯定的評価項目

  • 職員
  • 情報提供
  • 待ち時間
否定的評価項目

  • 職員
  • 待ち時間
  • サービス時間
フィードバックへの対応方針

  • オンラインとメールによるコミュニケーション強化のため広報専門家を採用する。窓口訪問者数を減少させ、お客様の待ち時間を短縮する。
  • 長時間の待ち時間の原因を継続的に分析し、資源の最適な配分を決定する。
  • 第一線の職員の研修を計画し、高度に専門的サービス技術を有する職員に対しても再教育を実施する。

公園リクレーション局(DPR)

6月評価

C-

7月評価

C

投稿数

134

肯定的評価項目

  • 職員
  • 職員の親しみやすさ
  • 職員の専門性
否定的評価項目

  • 職員
  • スイミングプール
  • ウエブサイト
フィードバックへの対応方針

  • 組織全体におけるお客様サービス研修を実施する。先頃DPRではお客様サービス強化をコンセプトとした新たな重点研修を開始している。
  • プール監視員についてもお客様サービス研修を強化する。また、総合サービス局とも連携し、引き続き公共プールの清潔で安全な運営に努める。
  • ウエブサイト情報が常に最新かつ正確で、役に立つものとする。そのために追加資源を投入する。DPRは全ての許可手順をオンライン化し、正確かつ責任ある体制を強化する。

ニューヨーク事務所次長 園原 隆(東京都派遣)