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IMEX America 2025に参加しました

2025年10月7日から9日にかけて、MICE(※)に特化した北米を代表するビジネスイベント見本市「IMEX America 2025」が、ネバダ州ラスベガスのマンダレイベイ・コンベンションセンターで開催されました。会議・イベントのバイヤーやサプライヤー(会場・ホテル・旅行・展示サービスなど)が一堂に会する本イベントには、今年は17,000 人以上が来場し、過去最多の来場者数を更新しました。バイヤー数も増加し、世界各国から 6,000 人以上が参加しました。さらに、会場には約3,700 社が出展し、各国・都市のブースが立ち並ぶなか、連日にわたり活発な商談が行われていました。IMEX Americaの発表によれば、会期中に実施された会議は合計で92,000 件に上ったとのことです。会場内には日本からの出展もあり、JNTO(日本政府観光局)による日本ブースと(公財)東京観光財団による東京ブースが設置されていました。

日本ブースに共同出展した(公財)広島観光コンベンションビューローからの活動支援依頼を受け、当事務所からは広島市派遣の職員がビューローの職員とともに、バイヤーに向けてMICE開催地としての広島の魅力を発信しました。各商談では、広島には原爆ドームと嚴島神社という2つの世界遺産があることや、今年リニューアルオープンした広島駅、新たに開業予定のホテルなどの最新情報を交え、広島独自の特徴を中心に紹介しました。インセンティブツアーのバイヤーからは、顧客は旅慣れしていることが多く、他では体験できないことや他にない場所などの特別感を重視しているとの声があり、例えば潮が引いた際に宮島の大鳥居を歩いてくぐれることを案内すると、大きな関心を示されました。バイヤーのニーズを把握し、それに応じた提案を行うことができました。

また、今後のさらなる活動支援に活かすことを目的として、各国・地域のブースを巡るとともに、関係者へのヒアリングを実施しました。視察を通じて、国や都市による出展スタイルの違いや、来場者を惹きつける展示演出など、多様なアプローチを確認することができました。商談の傾向としては、北米を中心としたバイヤーによる大規模イベント需要の高さに加え、環境負荷の低減を重視したサステナブルな会議運営を評価する動きが一段と強まっていることが伺えました。さらに、開催地選定においては、会場設備やアクセスだけでなく、地域が持つ専門性や独自性を評価する動きも見られました。加えて、長期的な関係構築を見据えたネットワーキングの重要性や、文化体験プログラムを組み合わせた情報発信が効果的に活用されている点など、MICE誘致における有益な示唆も得られました。

今回の参加を通じて得られた知見を、北米におけるMICE誘致に関心のある自治体への活動支援に役立てられるよう、引き続き情報収集を行ってまいります。

(※) Meetings, Incentives, Conferences, Exhibitions=会議・インセンティブ旅行・コンベンション・展示会

会場内の様子
日本のブース