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ハリケーン・サンディに伴う地方政府の緊急事態宣言

2012年11月16日午後5時、ニューヨーク市郊外の自治体ママロネック・ビレッジ(Village of Mamaroneck:人口約19,000人)のビレッジ・マネージャー※1は、ハリケーン・サンディに伴う緊急事態(State of Emergency)の終息を宣言しました。ハリケーン襲来※2の前日、10月28日午後7時に緊急事態宣言が発効してから実に約3週間後のことです。

この地方政府による緊急事態宣言は、ニューヨーク州法※3に規定されており、災害、暴動その他により公共の安全が危機にある場合、地方政府の首席行政官(chief executive)は当該地方政府の区域の全部又は一部について緊急事態を宣言することで、以下のような措置を講じることが可能となります。

  • 外出禁止令(curfew)の設定、歩行者及び車両の通行制限
  • 建物の居住・利用並びに車両及び人の入退出を制限する特別区域の設定
  • 娯楽及び集会場所の規制又は閉鎖
  • アルコール飲料、火器、爆発物及び可燃物の販売、利用、移送等の停止又は規制
  • 公共の場における人通りの規制
  • 緊急避難所又は緊急医療避難所(emergency medical shelters)の設定又は指定

・地方政府の区域内の全部又は一部における災害対応、災害復旧活動の妨げとなる条例、規則等の執行停止(州知事による緊急事態宣言その他法定の要件を満たす必要がある。)

ママロネック・ビレッジでは、当初、ハリケーン通過の翌日、10月31日までの予定で緊急事態宣言を出し、沿岸部に対する強制避難命令、沿岸部公園の閉鎖等の措置を講じました。しかしその後、予想を超える大規模な倒木・停電等の被害が発生し、11月16日まで緊急事態宣言が継続されることとなりました。

一方、死者40名を超えるなど大きな被害を受けたニューヨーク市では、11月19日現在も緊急事態宣言を継続中です。次回はハリケーン・サンディに伴いニューヨーク市長が発出した執行命令(Executive Order)について報告します。

  1. ビレッジ議会に任命される行政トップの職。ママロネック・ビレッジの条例により、緊急事態を宣言する権限はビレッジ・マネージャーに与えられている。
  2. ハリケーン・サンディは、10月29日夜から10月30日午前にかけて、ニューヨーク地域に接近し、主に強風、高潮による被害をもたらした。
  3. ニューヨーク州執行法第2-B章「州及び地方政府による自然災害及び人災への備え」(New York Executive Law Article 2-B, STATE AND LOCAL NATURAL AND MAN-MADE DISASTER PREPAREDNESS)第24条「地方の緊急事態;首席行政官による緊急命令」(§24: Local state of emergency; local emergency orders by chief executive)

原文は以下を参照。http://bit.ly/10fKAqu

2012年11月19日

上席調査役 川崎穂高