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NY各所で追悼イベント~9.11から15年~

アメリカ同時多発テロ事件から15年が経過した2016年9月11日 (日)、ニューヨークのテロ跡地(911メモリアル)で、追悼式典が開催されました。遺族など関係者のみが参列した式典は、アメリカン航空11便がワールドトレードセンターのノースタワーに激突した時刻である8時46分から始まり、テレビ中継で遺族らが犠牲者一人ひとりの名前を読み上げる模様が映し出されました。

この日、市内各所で様々な追悼イベントが開催されましたが、イーストリバーを挟んでマンハッタンの東に位置するブルックリンのダンボ地区でも、無料の追悼コンサートが開催されました。イーストリバーに面したステージの後ろの窓からは、ちょうどワンワールドトレードセンターが見えます。コンサートはニューヨークで活躍するアメリカ人尺八奏者のJames Nyoraku Schefer氏のソロ演奏から始まり、羽織袴に身を包んだ同氏は、曲が終わった後、ワールドトレードセンターの方角に向け深々と一礼しました。また、演奏の合間には、幾人かの奏者が15年前の思い出について語る場面もあり、会場には厳かな雰囲気が漂っていました。

日没後は、サーチライトによる二本の青い光の柱が夜空に浮かび、ニューヨークの様々な場所から見ることができました。これは「トリビュート・イン・ライト」として事件の翌年から毎年行われているもので、日没後から翌日の夜明けまで、その光は約60マイル(約90キロメートル)先からでも見えるということです。911メモリアルも式典後に一般に開放され、夜遅くまで多くの人が訪れ、そこから見える光のタワーを見上げていました。

現場から約6キロメートルはなれた場所にある当事務所付近からも、トリビュート・イン・ライトを見ることができました。事件当時、職員は事件発生について把握しないまま事務所に出勤したと聞いていますが、トリビュート・イン・ライトの光は思いのほか近く、私達職員の身近な場所で突然に起きた惨劇であったことを改めて感じました。
痛ましい事件が二度と起こらぬことを祈念します。

追悼コンサートが行われたBargmusicとワンワールドトレードセンター
追悼コンサートが行われたBargmusicとワンワールドトレードセンター
911メモリアルから見たトリビュート・イン・ライトとワンワールドトレードセンター
911メモリアルから見たトリビュート・イン・ライトとワンワールドトレードセンター
犠牲者の名前が書かれた慰霊のモニュメントには花や国旗が捧げられ、夜遅くまで多くの人が訪れた。
犠牲者の名前が書かれた慰霊のモニュメントには花や国旗が捧げられ、夜遅くまで多くの人が訪れた。
事務所付近から見たトリビュート・イン・ライト
事務所付近から見たトリビュート・イン・ライト