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米国の自転車シェアリング(その1)

2012年5月15日

車社会のイメージが強い米国だが、自転車シェアリングが急速に拡大しようとしている。既にワシントンDC、ボストン、デンバーで導入されているが、今年の夏以降、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコにおいても運営が開始される。また、フィラデルフィアやフェニックスでも導入に向けた検討が行われている。今回はワシントンDCとボストンの自転車シェアリングについて紹介する。

Capital Bikeshare (ワシントンDC及びアーリントン・カウンティ)

2008年5月、ワシントンDCにおいて120台の自転車と10箇所の貸出・返却スタンドでスタート。当時の名称は SmartBike D.C.だが、その後2010年5月にエリアを隣接するアーリントンにも拡大し名称をCapital Bikeshareに変更。現在は自転車1,525台、160箇所のステーションで運営されている。利用するためには会員登録が必要で、会費は年間$75(月払いの場合は毎月$7の$84)、30日間$25、3日間$15、24時間$7。毎回の利用料金は30分以内は無料で、30分を超えると30分単位で料金が加算される。年会員と30日会員には75%割安な料金が設定されている。2012年3月時点での会員登録数は12万人。

Hubway(ボストン)

2011年7月に600台の自転車と60箇所のスタンドでスタート。会員料金は年間$85、30日間$12、24時間$5。利用料はCapital Bikeshare同様、30分以内は無料で、以降30分単位で料金が加算され、年会員には75%割安な料金が設定されている。スポンサーにはレッドソックスやハーバード大学も名を連ねているが、車体にはメインスポンサーのニューバランスのロゴが大きく描かれている。冬季には降雪や道路の凍結による事故を防ぐため、全面的に運営が休止される(今シーズンは2011年11月30日から2012年3月14日まで休止)。

ニューヨーク事務所次長 園原 隆(東京都派遣)

参考 ニューヨーク市の自転車シェアリング(その1)