06 7月 2011

ニューヨーク州地方公共団体の財産税(固定資産税)増税を制限する法案が成立

ニューヨーク州議会は、6月24日、州内地方公共団体の財産税増税を制限する法案を可決し、州知事による署名を経て法案は成立しました。

この法律は、州内のカウンティ、市、タウン、ビレッジ、学校区、消防区及び特別区が課する財産税の増額幅を、一部の例外を除き、それぞれ前年比+2%又は消費者物価指数上昇率のいずれか低い方に制限するもので、2012年に始まる財政年度から適用されることとなっています。この制限を超えて財産税を増額するためには、住民投票で60%以上の賛成を得ることが必要となります。

ニューヨーク州の財産税は、近年、年6~8%のペースで増税が続き、全米で最も財産税の高い州であると言われています。クオモ州知事は、この財産税増額を制限することを公約の一つに掲げて、2010年に州知事に当選しました。同様の財産税課税制限はマサチューセッツ州で1980年に導入されており、ニューヨーク州では、他州の事例も参考に従前から課税制限の検討が行われてきました。(ニューヨーク州学校区財産税軽減委員会の2008年最終報告書(和訳:自治体国際協会ニューヨーク事務所)を参照)

また同時に、財産税高騰の原因とされる州政府の地方公共団体に対する「義務付け」について、一定の緩和策が盛り込まれるとともに、義務付け見直しのための委員会が設立されることとなりました。

しかし、地方公共団体関係者からは、財産税の増税を制限する一方で、地方公共団体の経費高騰の原因となっている州政府による義務付けの緩和は不十分であり、このままでは地方公共団体の財政運営に重大な影響が生じるという懸念も表明されています。


参考


2011年7月6日
川崎穂高