03 12月 2013

2013年 米国市場における旅行博出展事業 ~ACTFL(AMERICAN COUNCIL ON THE TEACHING OF FOREIGN LANGUAGES)年次総会にて

2013年11 月22日(金)~11月24日(日)まで、フロリダ州オーランドにて、全米外国語教師協会(ACTFL=AMERICAN COUNCIL ON THE TEACHING OF FOREIGN LANGUAGES)の年次総会が開催されました。全米から6千人を超える外国語教育者がこのコンベンションに集まり、外国語教育をテーマにした6百以上のセッションが行われました。アメリカの大規模なコンベンションでは、関連産業の企業等による展示会がセットで開催されます。今回も教師及び生徒向けの外国語関連産業(辞書などの教材、旅行関連商品等)を扱う250以上の企業等団体が展示者として参加しました。

開催概要
  • 開催名称
    2013 ACTFL Annual Convention and World Languages Expo
  • 開催期間
    2013年11月22日(金)~11月24日(日)
  • 会場
    フロリダ州オーランド
    オレンジカウンティコンベンションセンター
  • 対象
    日本語教師(訪日教育旅行関係者)
  • 主催
    ACTFL(AMERICAN COUNCIL ON THE TEACHING OF FOREIGN LANGUAGES)

会場となったコンベンションセンター

JNTOブース実施概要

昨年までは、JNTOが単独で1ブースのみ出展していましたが、今年はクレアニューヨークにも参加呼びかけがありました。米国駐在員としてそれぞれ各県のPRを行ったのは、サンフランシスコに拠点を持つ愛知県2名、シアトルに拠点を持つ神戸市1名、クレアニューヨークから和歌山県1名です。米国の拠点を廃止した大阪府については、日本から実務担当者が1名参加していました。そのほか、大学職員等を含め、JNTOスタッフの他に9名が参加してのブース運営となりました。

  • ブース名
    JNTO/Local Governments and Universities in japan
  • 主催
    観光庁/日本政府観光局【JNTO】
  • 出展規模
    2ブース
  • 運営
    (株)プランドゥ・ジャパン/日本旅行アメリカ ロサンゼルス支店
教育旅行企画者である教師本人と日本語による商談が可能

本展示会の大きな特徴としては、日本語で商談が可能なことです。ブースを訪れるのは日本語教師であるから、日本人(印象では全体の約9割)か、アメリカ人でも日本語をある程度話せる人でした。アメリカ人教師の中では、JETプログラム出身者が多く、中には英語の方がスムーズに会話できる方、また他の言語の教師で個人的に日本の観光の情報収集に来る方もいましたが、大多数は日本語で対応可能でした。

教育者の声 ~新たな旅行先選定へのニーズ~

ブースで私が商談したのは、高校教師が最も多く、次に多いのが大学講師でした。検討している旅行規模としては、10人から15人程度が最も多く、毎年日本へ生徒を連れて行くという学校から、2年に1回の学校など、頻度はさまざまです。姉妹都市や姉妹校がある学校では、特定の学校との交流を核とし、他の旅行日程を組むというパターンが多いようです。基本的には、ゴールデンルートの旅行が多いのですが、生徒は毎年違っても引率する先生は同じであることから、ゴールデンルートにはもう飽きた、どこか違うところはないか、長年実施する中で単なる観光で本当に良いのか疑問に感じている、という教師の声もありました。こういう教師には、例えば和歌山県で行っている、地元の人との交流ができる農家民泊型の教育旅行や高野山の宿坊に泊まり、精進料理を体験する旅行など、ゴールデンルートでは味わえない旅行に関心を示していました。また、神戸市の防災教育旅行の提案も関心を引いていました。日本人教師といえどもアメリカ在中が長くなると、日本の情報も少ないため、新しいコンセプトの教育旅行への反応は上々であり、新たな市場としての大きな可能性を感じました。 また、特定の学校交流先がないところにおいては、交流先を見つけたいというニーズも多くありました。これに対して、明快に対応していたのが大阪府でした。大阪府では、大阪観光局に、英語が喋れる高校の英語教師を配置するとともに、退職者校長をコーディネータ―として配置しているため、海外からの様々な学校交流のニーズ(芸術系、工業系など)にふさわしい交流先を電話1本で見つけられることを売りにしています。学校の実情に通じ、人脈もある校長OBを配置していることは大きな強みとなります。教師同士ということで、相手にも安心感を与えることから、効果の高い取組と感じました。ちなみに大阪府の他に兵庫県、奈良県、京都府が同様の体制を取っているとのことでした。現場の教師は、行き先をどこにするかと頭を悩ませており、また次の旅行日程も今年の6月などと具体的になっていることも多く、うまく売り込めば、すぐにでも誘客につなげることのできそうな話もありました。

関西広域で観光PRを実施

今回、ブースでは神戸、大阪、和歌山と隣り合ってPRしていたことから、「1箇所ではなく周遊型の観光を」と、大阪湾岸地域でPRを行う体制を取れたことも良かったと思われます。また、教育旅行を取り扱う旅行社も各社出店しているため、従来型ではない商品開発を目指す旅行社へのPRの機会も持つことができました。来年の開催地は、テキサス州サンアントニオ市。日本語学習者の多い西海岸からのアクセスが良いため、参加教師も東海岸のフロリダより多いことが見込まれます。他の展示会にも参加している大阪府の実務者によれば、このように具体的な要望を入手できる展示会はなかなかなく、日本からでも来る価値が十分あるとのことでした。来年度以降も、継続して積極的に参加、PRを行いたいイベントとなりました。

JNTO ブースの様子


(鷲岡所長補佐 和歌山県派遣)